避妊、去勢について


「去勢、避妊手術はやらなければなりませんか?」
子犬や子猫、うさぎを飼い始めた飼い主さんに一度は聞かれる質問です。
避妊手術、去勢手術はそれぞれにメリットとデメリットがあり、また予防できる事柄も動物によって違いがあります。
最近では望まない妊娠を予防する以外に、ホルモン関連の病気を予防するために行われることが多くなってきました。

《犬の避妊、去勢手術》

《猫の避妊、去勢手術》

メスネコの乳腺腫瘍はイヌにくらべて悪性の割合が非常に高く、早期避妊によってこの発症が抑えられるので、個人的にはネコの避妊手術の恩恵はイヌよりも高いと考えています。
またオスネコの場合は逆に、精巣腫瘍の発症はイヌにくらべるとかなり低く、また前立腺肥大もほとんど認められないため、トラブル回避が主なメリットになります。

《ウサギの避妊、去勢手術》

ウサギを長年診療してきた経験から、ウサギはメスの子宮癌と乳がんを除いては、他のペットと比べると腫瘍になりにくいと感じています。

子宮癌、乳がんは中年以降のウサギ雌に多発し、両者はセットで罹患することが多く、早いうちから肺に転移します。

上記のことから、生後1年以内にメスの避妊手術を行うことをおすすめしています。